講座詳細

1868年の江戸 〜江戸っ子たちが経験した明治維新〜

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講座趣旨

 明治維新とは、一般に、幕末の討幕運動から明治政府の樹立までの諸改革をさして言われます。今年は慶応3年(1867)の大政奉還から、来年は明治改元から150年の節目の年を迎えます。日本は維新を経て、近代国家として150年を歩んできたことになります。維新とは、その歩みから顧みて、幕末の“志士”たちの国づくりの物語として語れることが多かったでしょう。では、市井の人々がどのように“維新”という歴史の転換を経験したのでしょうか。また、上述の語りに対して、“江戸っ子”たちの姿は、何を物語ってくれるのでしょうか。
 学生時代に交換留学生として来日し、三鷹市の成人式に出席し、その後三鷹市に在住して40年の講師に、“もう一つの近代”を語っていただきます。

 江戸の住民、いわゆる“江戸っ子”たちは、どのように明治維新を経験したのだろうか。1868年という年は、彼らの世界を激変させた。新年を迎えた第1週目に鳥羽伏見で戦いの火蓋は切られ、やがて幕府軍の敗北の知らせが江戸に伝わると、それは江戸っ子たちを当惑させるに十分なものだった。春には、新政府軍が江戸に入り、市街地はその支配下に置かれることとなり、彼らは江戸の行く末を案じた。さらに、5月15日に上野で彰義隊が敗れると、幕府贔屓の江戸っ子はそれを悲嘆したのだった。そして、夏も終わりに近づく頃には、江戸は「東京」と改称されると知らされ、秋にはまだ幼い天皇を頭上にいただくこととなった。このときまでに、すでに江戸の住民の半数近くは江戸から逃げ出しており、江戸の未来、さらには日本の未来を見通すことは非常に困難だった。他方で、後世の歴史家が“明治維新”と呼ぶこの動乱を、なんとか理解しようとしていた江戸っ子の姿も、そこにはあった。
 本講座では、当時の江戸の人々がどのようにこのannus horribilis(恐怖の年)に立ち向かったのかを、当時の風刺画などを用いながら、解き明かしてみたい。

講座概要

講座日程 2017年12月 9日 (土)
時間 16:30〜18:00
定員 30 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★☆☆
会 場 三鷹ネットワーク大学
受付期間 11月7日(火)午前9時30分より

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師
第1回
12月 9日
16時30分〜18時00分 三鷹ネットワーク大学 M.ウィリアム・スティール 国際基督教大学 名誉教授

講師

M.ウィリアム・スティール(M. William Steele) 国際基督教大学 名誉教授
 1969年、カリフォルニア大学サンタクルーズ校修了(BA)、76年、ハーバード大学大学院博士課程修了(Ph.D)。専門は、日本近現代史、地域史。78年より、ハーバード大学講師、86年に国際基督教大学に着任(準教授)、93年より教授、2016年より名誉教授。
 著書は、『もう一つの近代−側面からみた幕末明治』(ぺりかん社、1998 年)、『鏡のなかの日本と韓国』(共著、ぺりかん社、2000年)、『ローカルヒストリーからグローバルヒストリーへ―多文化の歴史学と地域史』(共著、岩田書院、2005年)ほか。

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