講座詳細

中央線沿線の文学風景V 文学のなかの日野・八王子(Bコース)
―篠田節子や重松清の作品舞台を歩く

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講座趣旨

中央線沿線の文学風景V 文学のなかの日野・八王子
ー篠田節子や重松清の作品舞台を歩く

 三鷹をはじめとしたJR中央線沿線には、関東大震災や太平洋戦争での空襲さらに戦後の高度経済成長を契機に、多くの文学者が居住して珠玉の作品を発表し続け、現代文学に大きな影響を与えてきました。『中央線沿線の文学風景』シリーズは、著名な作家がどのように沿線地域を描いてきたのか、地域とどのように関わりを持ったのかなどを辿ることにより、文学作品を読む新たな楽しみを見つけるとともに、地域の魅力を再発見していく連続講座です。令和2年度より地域を定めて毎年開催しています。今回は、八王子に生まれ今も市内に住み続けている篠田節子やめじろ台に住んでいた重松清の作品舞台である八王子周辺の町や注目の若手作家・乗代雄介が描いた日野に光を当てます。                   

 教室で講座を受講するだけのAコースと、講座受講に加えて実際に文学作品の舞台を散策するBコース(講座、散策)の2つを用意しました。初めての参加でも、十分楽しめる内容です。A・Bいずれかのコースを選んでお申し込みください(Bコースは通し受講のみ)。同時に両方の申込はできません。

本ページは、座学と散策を合わせたBコースです。

<5月26日(日)散策の行程>
 午後1時にJR中央線・八王子駅改札付近に集合→大通り・桑並木通り→浅川大橋→田町・元横山町周辺→八幡八雲神社→中町黒塀・桑都テラス→はちはく[桑都日本遺産センター八王子博物館]見学後解散
・徒歩距離は全体で約4km
・現地集合、現地解散です。現地までの往復交通費はご自身で負担願います。
・持ち物:飲み物、配布資料、当日の天候に応じて雨具等
・三鷹ネットワーク大学が加入しているNPO活動保険適用対象です(事故・怪我等の保障)。
・豪雨等荒天の場合は、三鷹ネットワーク大学教室での座学(午前10時から11時30分)に振り替えます。
 

講座概要

講座日程 2024年 5月19日 (日),2024年 5月26日 (日)
時間 下記をご確認ください。
定員 15 人 (先着制)
回数 2回 (通し受講のみ)
受講料 1,000 円
教 材 レジュメ等を配布
難易度 ★☆☆
会 場 下記をご確認ください。
受付期間 4月23日(火)午前9時30分〜5月18日(土)午後9時

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師 内容
第1回
5月19日
10時30分〜12時00分 三鷹ネットワーク大学 矢野 勝巳 日野・八王子の文学風景
 八王子を代表する作家・篠田節子の初期の代表作『絹の変容』は、八王子の織物にまつわるSFホラー小説です。また、ミュージシャン松任谷由美の荒井由美時代を描いた山内マリコの『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』では、昭和30年代の八王子旧市街が濃密に描かれています。さらに、新人賞三冠作家である笙野頼子の『居場所もなかった』では、上京者から見たもう一つの八王子が表現されています。乗代雄介の『それは誠』は、新鮮な目で現在の日野駅から日野市役所周辺の風景を切り取っています。その他、松本清張などの作品も紹介しながら、日野・八王子の現代文学における特色を探っていきます。
第2回
5月26日
13時00分〜16時00分 散策 矢野 勝巳 八王子周辺の文学巡り
 八王子市は合併を繰り返し現在は約186平方キロメートルと広大な面積を有していますが、大正6(1917)年の市制施行時はわずか7平方キロメートルでした。 今回は、作品に描かれた旧市街を探索します。JR八王子駅北口から大通り・桑並木通りを経て、多摩川支流のひとつである浅川と山並みを眺め、その後、市街地の8割が焼けた中で、かろうじて戦災を免れた地域を歩きます。そして第一小学校の横の八王子の歴史を象徴する八幡八雲神社に立ち寄り、新たに整備し復活した花街(中町黒塀)を巡ります。最後にJR八王子駅南口の再開発ビルに設置された「はちはく」(桑都日本遺産センター 八王子博物館)を見学します。

講師

矢野 勝巳(やの かつみ) 沿線文学研究家・元三鷹市山本有三記念館館長
 法政大学社会学部卒。1978年三鷹市役所入庁。長年生涯学習や文化事業に携わる。文学関連では、『没後50年太宰治展 心の王者』や太宰治文学サロン及び『三鷹市市制施行60周年記念展 三鷹ゆかりの文学者たち』等の企画・実施を担当する。三鷹市山本有三記念館館長及び三鷹市文芸担当課長を歴任。三鷹市役所退職後は、中央線沿線ゆかりの文学者や沿線を描いた作品の調査研究を行っている。著書に、三鷹ネットワーク大学連続講座『中央線沿線の文学風景』をはじめとした講演の内容を元にして深掘りした『文学する中央線沿線 小説に描かれたまちを歩く』(2023年、ぶんしん出版)および『歴史的環境の形成と地域づくり』共著(2005年、法政大学地域研究センター叢書/名著出版)、季刊郷土誌『多摩のあゆみ』(たましん地域文化文化財団)等への執筆。

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