大人のための音読講座（ワークショップ付朗読会）三鷹ゆかりの作家たち（３３）
森鴎外の作品「カズイスチカ」より　その２

講座趣旨

◆みなさんで声に出して作品を味わいます…。

　これまでの読書は黙読が中心でした。声に出して読む、つまり音読すると、文章がより立体的になり、新たな世界を発見できます。読書の新しい方法として、声に出して味わう音読を体感してみませんか？ここではプロの朗読家のような正しいアクセント、明瞭な発声などは必要ありません。必要なのは、素直に物語を捉え、その気持ちをそのまま音にするということです。
台詞、ト書き、主人公が語り手となる独白体など、 感じたままに自然に声を出す音読の楽しさをお伝えします。
　講師による朗読と、参加者の皆さんで音読するワークショップ付の講座です。

　三鷹市禅林寺に眠る森鴎外。「カズイスチカ」は鴎外がまだ医学生だったころに、足立区で開業する父親の手伝いをしていた経験をもとに書かれた作品で、太宰が生まれた年、明治42年（1909年）に発表されました。「カズイスチカ」とはラテン語で臨床記録のこと。病に対して知識の乏しい町民達を、父に代わって診る青年医師。医師ならではの鴎外の細かい描写を、映像を思い浮かべながら音声化していきましょう。