講座詳細

数学はこんなに面白い!9 9月 特別編
ラドン変換でみる断層画像

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講座趣旨

 現代数学は抽象化が進み、一見どのように発生し、どのように使われるかが見えにくくなっていますが、実は生活の中や他の自然科学の中に、その源を持ち、思いもよらない応用を持っていたりします。それらの源を訪ねたり、どうして、その応用を持つに至ったかを明らかにしたいと思います。
 
 月1回ずつ、幅広くテーマを選んでお話ししていきます。出来るだけ予備知識を必要としないように、必要な知識は講座の中で説明していく予定です。
 数学が好きな方、数学で語り合う仲間を見つけたい方、久しぶりに勉強したい方、数学には興味があるけど難しそうだと思う方、ぜひこの機会にお集まりください。

【9月の内容】
 断層画像という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。身近な例を一つ挙げると、CTスキャンの画像がそれです。あたかも体を輪切りにしたかのような白黒画像を見たことのある人も多いのではないでしょうか。現在では病気の診断方法として重要な役割を果たしていますが、そもそもどうしてあんな画像がとれるのでしょうか。
 実は、それを可能にしているものがラドン変換と呼ばれる、数学のある変換です。
 本講座では、ラドン変換の働きと、その幅広い応用について紹介します。また、最近の我々の研究による試みについてもお話しいたします。

講座概要

講座日程 2018年 9月 6日 (木)
時間 10:00〜11:30
定員 30 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★★☆
会 場 三鷹ネットワーク大学
受付期間 8月7日(火)午前9時30分より

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師
第1回
9月 6日
10時00分〜11時30分 三鷹ネットワーク大学 小林 一章 東京女子大学名誉教授
神田 直大 芝浦工業大学特任講師

講師

小林 一章(こばやし かずあき) 東京女子大学名誉教授
 1940年東京生まれ。早稲田大学理工学研究科卒業。神戸大学、北海道大学を経て、84年から東京女子大学文理学部数理学科教授。2009年より同大学名誉教授。専門は位相幾何学で80年代後半より結び目の研究を始め、その後空間グラフの研究に重心を移す。著書に「曲面と結び目のトポロジー」(朝倉書店)、「空間グラフの理論」(培風館)など。(公財)数学オリンピック財団前理事長。
神田 直大(かんだ なおひろ) 芝浦工業大学特任講師
 日本大学理工学部物理学科卒業。2015年、日本大学大学院理工学研究科物理学専攻修了。博士(理学)。東京都立産業技術高等専門学校を経て、現在、芝浦工業大学特任講師、国立研究開発法人理化学研究所バトンゾーン研究推進プログラム客員研究員を兼任。専門は理論物理学、応用数学。非局所場理論、現代的な立場から見た湯川の素領域理論、またCTスキャンをはじめとする断層画像再構成技術の改良等の研究も行っている。

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