講座詳細

中国における乾貨の食文化―日本とも関係の深い食品・乾貨(乾物)

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講座趣旨

“シルクロードの中の日本文化”
 古来日本には海の道を通じ多くの文化が入って来ました。古くは黒潮によって雲南の文化が運ばれ、その後シルクロード経由でギリシア、ペルシア、インド、ガンダーラの文化が流入してきました。それらを受け入れつつも日本は独自の文化的特性を保ちながら今日に至っております。
 新しい時代を迎えようとしている今、日本文化の核を再確認して、文化多元の世界の中で日本文化を世界の人々に発信していきましょう。


 

講座概要

講座日程 2019年 8月17日 (土)
時間 14:00〜15:30
定員 40 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★☆☆
会 場 三鷹ネットワーク大学
受付期間 7月23日(火)午前9時30分より

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日程 開催時間 会場 担当講師 内容
第1回
8月17日
14時00分〜15時30分 三鷹ネットワーク大学 重森 貝崙  日本にも中国にも乾物は数多く存在し、共通する食品も沢山あるが、食品としての機能や味わいがまったく異なる乾物もある。たとえば我が国の代表的乾物として、カツオ節、出し昆布、干し椎茸などがある。これらの乾物にはたいへん美味しい「出し(旨味)」のエッセンスが含まれている。
 中国では乾物のことを「乾貨(ガンフォ)」という。その中でも代表的な乾貨で、極めて高級な食材として有名なのが「燕窩(イエンウォ・燕の巣)」、「魚翅(ユイジイ・フカヒレ)」、「海参(ハイシェン・ナマコ)」などである。しかしこれらの高級乾貨自体は何の味もしない。これらの乾貨が中国料理を代表する最高の美味の料理として完成するには「美味しい出し汁」で、煮ふくめてやる必要がある。中国料理ではとびきりウマイ「鶏のスープ」を作り、その旨味を乾貨に与えることで、乾貨は名料理の主役を張ることが可能となるのである。フカヒレ、ナマコ、アワビ、そして椎茸などは日本産のものが最も良質とされ、江戸時代、長崎から船出する中国(清国)向けの重要輸出産品であった。
 とくに干し椎茸の歴史は古く、鎌倉時代、若き道元禅師が留学僧として南宋の明州(寧波)の港に滞在中、日本の干し椎茸を買い付けにやってきた寺院の典座(てんぞ・炊事係)の老僧によって、禅の修行上の蒙を啓かれるという、得がたい体験をする。その時のことを文字に著したのが「典座教訓」で、日中の食文化が縁を結んだものと思えるのである。

講師

重森 貝崙(しげもり ばいろん ) 文化記録映画監督、(一社)中日文化研究所 専務理事
 1938年京都市生まれ。慶應義塾大学文学部中国文学専攻。1960年、蟯簀髪撚萓什扈蠅貌社、演出部に所属し、さまざまな記録映画を脚本監督する。
 「中華人民共和国の農業」中国電影合作制片公司、北京科学教育映画製作所の協力のもとに製作された。演出担当。「中国の食文化」(五部作)上記組織の協力のもとに製作された。演出・製作担当。
 1997〜99年、代表取締役社長。2000年、フリー監督・プロデューサーとなる。04年、社団法人中日文化研究所理事。10年、(一社)中日文化研究所専務理事、現在に至る。
 2005〜18年、中日文化研究所において研究・演出映像を作る。「清明上河図」「乾貨の食文化」「桑基魚塘―クワとサカナのものがたり」など。
受賞歴 「中華人民共和国の農業」…教育映画祭最優秀作品賞(文部大臣賞)。「中国の食文化」…電通・映画部門賞、日本ペンクラブ・外国部門賞。「病む人なき未来へ」…文化庁・芸術文化振興基金の助成を受ける。

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