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講座詳細

アニメーション文化講座 表現の追求 “色彩”
―アニメーションにおける色とは―

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※用紙で受講者登録または講座申し込みをされる場合は上記からダウンロードしてください。

講座趣旨

 膨大な静止画を連続映写することで、動きを作り出すアニメーション。動かないものへ“命を吹き込もう”(アニメート)とするとき、作り手たちはどのような表現にこだわり、技術を生み出してきたのでしょうか。
 アニメーション制作過程にはキャラクターの色を決める作業が必要であり、そのために色彩設計や色指定といった役職が存在します。“色”は、登場人物の印象を決めるだけではなく、実写映画や演劇における衣装や照明の役割も担い、時には情景を演出する力も要求されるのです。
 1960年代のアニメーションでは、多くの場合、昼間の晴天時も、夜の屋内も、キャラクターには同じ色が塗られていました。70年代には、水中や夜を考慮して、場面によって色を変えることが始まります。そして、80年代以降、高畑勲・宮崎駿両監督の劇場作品では顕著なのですが、時間帯、季節、空間、素材、心象風景など、色彩で表現できることをさらに深めていくのです。これについては、色彩設計の保田道世さんの功績抜きには語ることができません。
 さらに、絵の具でセルに色を塗っていた時代から、現在はコンピューターで彩色することが一般的となり、使える色数も作業効率も大きく変化しています。
 ほんの一瞬で流れてしまうワンシーンにも、作り手たちが強いこだわりを持って決めている“色”について、今回の文化講座では取り上げたいと思います。
 そもそも人間にとって色とはどういうものなのか、アニメーションの100年の歴史の中で色にまつわる物事がどう変化してきたのか、実際の現場ではどのような作業が行われていたのか、それぞれの分野のスペシャリストをお呼びして、アニメーションにおける“色”を探っていきたいと思います。

【第1回】色彩設計・色指定の現場から
 色彩設計、色指定として、テレビシリーズ、劇場版と様々なアニメーション作品の色と場面を作ってきた講師に、東映動画(現 東映アニメーション)におけるアニメーションの色にまつわる仕事について、ご自身の体験をもとにその内容や変遷を中心にお話いただきます。アニメーションの色はどのように作られ、どのように決められてきたのでしょうか。

【第2回】人間と色彩のかかわり
 色彩は人間にとってもっとも根源的で重要な感覚であり、長い歴史の中で人間の文化は、ほぼすべてが色彩によって生み出されてきたと言っても過言ではありません。この講座では、人間が他の動物たちから別れて色を用いるようになった経緯と、色から様々なことを感じ取れる脳の機能について、例を挙げながら詳しく解説していきます。

【第3回】色彩設計・色指定の現場から
 「アルプスの少女ハイジ」など、様々な色彩設計を担ってきた講師に、色彩の重要度が高まり制作工程における色彩設計という役割が確立していく1970年代変革期の様子を中心に話を伺います。高畑勲監督はじめ、表現を追求する監督や美術監督の意図を的確につかみ作品に反映させていく為、どのような工夫や努力が行なわれたのでしょうか?現場のエピソードを交えながら探っていきたいと思います。

【第4回】スタジオジブリ作品の色彩〜保田道世さんの仕事〜
 日本のアニメーションが数多く制作され、発展していく中で、色彩を担う仕上という仕事はいかにして確立されたのでしょうか。そしてそれはスタジオジブリの作品へどのように受け継がれたのでしょうか。ジブリの色彩設計として活躍した保田道世さんの仕事について、保田さんをよく知る人たちのお話とともにご紹介しながら、アニメーションの色彩表現と魅力に迫ります。
 

講座概要

講座日程 2018年10月 5日 (金)
 〜2018年10月26日 (金)
時間 下記をご確認ください。
定員 50 人 (先着制)
回数 4回 通し受講のみ
受講料 一     般 3,000 円
市     民 2,400 円
市民在勤・在学 2,400 円
市 民 学 生 1,800 円
会     員 1,500 円
難易度 ★★☆
会 場 下記をご確認ください。
受付期間 9月4日(火)午前9時30分より
日程 開催時間 会場 担当講師
第1回
10月 5日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 辻田 邦夫 色彩設計 色指定
第2回
10月12日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 坂田 勝亮 女子美術大学教授 色彩心理学
第3回
10月19日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 小山 明子 色彩設計
第4回
10月26日
19時00分〜20時30分 三鷹ネットワーク大学 伊藤 望 三鷹の森ジブリ美術館 学芸員

講師

辻田 邦夫(つじた くにお ) 色彩設計 色指定
 1963年生まれ。東京都出身。長らく東映アニメーションで色彩設計、色指定、仕上げ検査として多くの作品に参加。2009年からはフリーに。主な参加作品は『聖闘士星矢』シリーズ、『おジャ魔女どれみ』シリーズ、『金田一少年の事件簿』シリーズ、劇場版『セーラームーン』シリーズ、劇場版『ドラゴンボールZ』シリーズ、『Coo遠い海から来たクー』『少女革命ウテナ』(國音邦生名義)、『墓場鬼太郎』、『Re:キューティーハニー』、『カレイドスター』(國音邦生名義)、劇場版『北斗の拳』シリーズ(國音邦生名義)、『キャシャーンSins』、『四畳半神話大系』、『輪るピングドラム』、『ONE PIECE STRONG WOLD』、『ONE PIECE FILM Z』、『八犬伝-東方八犬異聞-』、『ガッチャマンクラウズ』、『BROTHERS CONFLICT』、『君のいる町』、『Wake Up, Girls!』、『ウィッチクラフトワークス』、『ピンポンThe Animation』『セーラームーンCrystal』、『残響のテロル』、『えとたま』、『テラフォーマーズリベンジ』、『タイムトラベル少女〜マリ・ワカと8人の科学者たち〜』『銀の墓守り』『アニメガタリズ』、『銀の墓守り供戮覆匹ある。最近ではTVアニメ『はねバド!』、『劇場版はいからさんが通る-後編-』などに参加。
坂田 勝亮(さかた かつあき ) 女子美術大学教授 色彩心理学
 女子美術大学芸術学部美術学科芸術文化専攻教授、専門は色彩心理学、視覚心理学。横浜国立大学教育学部心理学科卒業、早稲田大学大学院文学部研究科博士前期課程修了後、財団法人日本色彩研究所、秋田大学公立美術工芸短期大学を経て、現職。研究テーマは色知覚における脳の働き、美術における色彩の効果、色彩の文化的役割等。著書に『錯視の科学ハンドブック』(「その他の錯視」著、東京大学出版会)、『心理測定法への招待―測定からみた心理学入門(新心理学ライブラリ〈13〉)』(サイエンス社)、『43人が語る「心理学と社会」―21世紀の扉をひらく〈1〉知覚・認知・感情』 (ブレーン出版)、 『色彩学入門―色と感性の心理』(東京大学出版会)等。
小山 明子(こやま あきこ ) 色彩設計
 人形劇団「太郎座」の美術部を経て、1972年ズイヨー映像に入社。「山ねずみロッキーチャック」(1973年)「アルプスの少女ハイジ」(1974年)の仕上検査を担当する。その後、日本アニメーションにて「あらいぐまラスカル」(1977年)、「赤毛のアン」(1979年)、「愛少女ポリアンナ物語」(1986年)、「家なき子レミ」(1996年)など、「世界名作劇場」をはじめとする数多くのテレビシリーズや劇場版の仕上・色彩設定を担当。
伊藤 望(いとう のぞむ ) 三鷹の森ジブリ美術館 学芸員
 多摩美術大学美術学部卒業。1998年スタジオジブリ入社。2015年より三鷹の森ジブリ美術館学芸に配属、以降ジブリ作品の収蔵、保存を担当。

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