講座詳細

連続セミナー「日本経済の長期低迷、コロナ危機、未来への示唆」(オンライン講座)

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講座趣旨

 日本経済は、第二次大戦後の「冷戦」構造のなか高度成長を経て1960年代末には資本主義陣営で米国に次ぐ第二位の規模に発展し、70年代の石油危機も乗り越え、極めて低い失業率と安定的な成長を誇る経済の優等生でした。ところが、その後80年代に巨大なバブルを形成し、90年代初頭のその崩壊以降、長期にわたり低成長、更にデフレに悩み、世界経済におけるプレゼンスを急速に低下させました。全7回の本講座では、80年代のバブル形成に遡りその原因を探り、これを踏まえ、その後の長期低迷、デフレのメカニズムの理解を図ります。更に、2013年に本格始動したアベノミクスの成果を評価するとともに、本年勃発した新型コロナウイルスによる経済危機のインパクトを考え、これらを踏まえ、日本経済が危機を乗り越え、今後とも安全で豊かな経済社会を維持していくために何が必要かを考えます。

こちらのサイト
https://peatix.com/event/1627418
からお申し込みください。


(シラバスをご希望の方は、上記「>申し込み用紙をダウンロード」をクリックしてください。
ただし、申し込みはPeatixサイトからのみとなりますので、ご注意ください)

<留意事項>

Zoomオンライン会議システムを使った「オンライン講座」です。インターネット環境と端末については、ご自身で用意してください。
・本講座は、講師と受講者の間および受講者同士双方向の意見交換を重視する「ゼミナール方式」を採用します。双方向のディスカッションのたたき台とするため、下記のとおり、受講者は3回の「1ページレポート」の提出が求められます。
・「1ページレポート」の詳細については、第1回目の講座のなかで詳しく説明します。

<講座の進め方>
・本連続セミナーは、下記表のとおり各テーマに基づく3セッション(同一テーマ2コマ×3セッション=6コマ)と最終回1セッション(1コマのみ)の合計4セッション、全7回(7コマ)で構成されます。
・(最終回を除き)各セッションは、そのセッションに対し設定されたテーマについての講師による講義1コマと、講師による講義を受けて受講者が作成・提出する「1ページレポート」に基づく受講者による報告及び全員による討議1コマからなります。
・最終回は全体を総括する講義及び討議を行います。
受講者は右記の教材を事前に購入してください。なお、出版社からの直接購入を希望される方は、送付先の住所、氏名を10月11日(日)午後5時までに事務局のメールアドレス(info@mitaka-univ.jp)にご連絡ください。出版社に手配を依頼します(本体から20%の著者割引、送料・振込手数料いずれも無料)が適用されます)。

 

講座概要

講座日程 2020年10月28日 (水)
 〜2020年12月 9日 (水)
時間 下記をご確認ください。
定員 24 人 (先着制)
回数 7回 毎週水曜日
受講料 7,000 円
教 材 『日本経済長期低迷の構造-30年にわたる苦闘とその教訓』 荒巻健二著、2019年4月、東京大学出版会、 344ページ 、5,400円(税別)
難易度 ★★★
会 場 下記をご確認ください。
受付期間 2020年9月23日(水)午前9時30分〜10月27日(火)午後9時

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師 内容
第1回
10月28日
19時00分〜20時30分 Zoomオンライン 荒巻 健二 セッション1(オリエンテーション・講義)
冒頭10分で、全7回の講座の進め方や1ページレポート提出方法を解説します。受講者は、簡単な自己紹介をして、ひとこと意気込み等共有します。
1-1、日本経済の30年にわたる変調と世界経済におけるポジション低下、コロナ危機の衝撃:
1980年代のバブルの形成からその崩壊、長期経済低迷、デフレ、アベノミクスに至る30年にわたる日本経済の変調と困難、世界経済における地位の低下、更にそこを襲ったコロナ危機のこれまでのインパクトを概観します。
1-2、1980年代のバブル形成とその背景:
1980年代の巨大な資産価格インフレ(バブル)進行のプロセスとその原因を探ります。
第2回
11月 4日
19時00分〜20時30分 Zoomオンライン 荒巻 健二 セッション1(報告・討議)
グループディスカッション1「バブル形成の原因は何か。これを防ぐために何ができたのか」:
バブルの原因と対応に関する受講者による「1ページレポート」の報告と討議を行います。
第3回
11月11日
19時00分〜20時30分 Zoomオンライン 荒巻 健二 セッション2(講義)
バブル崩壊、金融危機、長期低迷のメカニズム:
1990年代初頭のバブル崩壊、90年代後半の金融危機の衝撃とその下で形成された日本経済長期低迷のメカニズムを検証します。
第4回
11月18日
19時00分〜20時30分 Zoomオンライン 荒巻 健二 セッション2(報告・討議)
グループディスカッション2「バブル崩壊後の金融危機の原因とインパクト、長期低迷のメカニズムはどのようなものか」:
バブル崩壊後の金融危機の原因とそのインパクト、長期低迷のメカニズムに関する受講者による「1ページレポート」の報告と討議を行います。
第5回
11月25日
19時00分〜20時30分 Zoomオンライン 荒巻 健二 セッション3(講義)
アベノミクスとコロナ危機:
2013年以降推進されたアベノミクスの下での日本経済の推移を概観し、そこを襲ったコロナ危機の衝撃を探ります。
第6回
12月 2日
19時00分〜20時30分 Zoomオンライン 荒巻 健二 セッション3(報告・討議)
グループディスカッション3「アベノミクス下の日本経済をどう評価し、コロナ危機のインパクトをどう見るか」:
アベノミクス下の日本経済の評価とコロナ危機のインパクトをどうとらえるかについて、受講者による「1ページレポート」の報告と討議を行います。
第7回
12月 9日
19時00分〜20時30分 Zoomオンライン 荒巻 健二 セッション4(講義・討議)
全体総括:
1)講師が全体を総括しつつ、日本経済の課題について受講生と討議します。
2)講師と受講者全員が講座全体を振り返り意見交換します。

講師

荒巻 健二(あらまき けんじ) 東京女子大学特任教授、東京大学名誉教授
1974年 一橋大学社会学部卒業、76年 一橋大学法学部卒業・大蔵省入省
1980年 オックスフォード大学大学院経済学修士、87年 IMF財政局エコノミスト
1996年 大蔵省国際金融局開発金融課長 97年 長崎大学経済学部教授
1999年 経済企画庁調整局財政金融課長、京都大学客員教授
2001年 京都大学経済学博士、04年 東京大学大学院総合文化研究科教授
2014年 ロンドン大学東洋アフリカ研究学院客員教授 17年 東京女子大学現代教養学部特任教授
(主な著書)
『日本経済長期低迷の構造−30年にわたる苦闘とその教訓−』2019年 東京大学出版会
“Japans Long Stagnation, Deflation, and Abenomics Mechanism and Lessons” 2019 Palgrave Macmillan
『金融グローバル化のリスク−市場の不安定性にどう対処すべきか―』2018年 日本経済新聞出版社
『アジア通貨危機とIMF−グローバリゼーションの光と影−』1999年 日本経済評論社

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