講座詳細

サイエンスフロントMITAKA―最先端科学を楽しむ 11月【オンライン講座】
「役に立たない研究の未来―理系研究者の立場から」

C2152200.pdf

講座趣旨

三鷹ネットワーク大学企画講座
サイエンスフロントMITAKA〜最先端科学を楽しむ
 21世紀は、科学(サイエンス)が量的にも質的にも新しい時代を迎えると言われています。遺伝子操作、ヒトの心(脳科学)や誕生と死への介入、AI(人工知能)、氾濫するネット情報など、これまで生活を豊かにしてきた科学技術が新たな段階に達し、人類と科学、そして、社会との関係を大きく変えようとしています。資源・エネルギーの大量消費・枯渇と地球規模の環境問題は一つの典型と言えます。
 一方、ブラックホールの観測をはじめとする基礎科学的研究の発展は、我々の住む自然への理解をこれまでにないレベルで高めました。このように社会が科学技術化された時代にあって、科学的な考え方を身に着けることは、日常生活で出会う様々な出来事を的確に把握し対処することを可能にします。
 2021年9月からスタートした「サイエンスフロントMITAKA」では、様々な分野の第一線で活躍する科学者が最先端の研究成果をわかりやすく紹介し、みなさんと意見を交わすことで、科学の考え方に親しんでいただける時間をお届けします。
 
※後日、YouTube にて 講義部分を配信します。(申込者限定)

【お申込みリンク】
https://science-front-mitaka1112.peatix.com
 

講座概要

講座日程 2021年11月12日 (金)
時間 19:00〜20:30
定員 90 人 (先着制)
回数 1回
受講料 500 円
難易度 ★☆☆
会 場 オンライン
申し込み Peatixでのお申し込み・お支払いです。左のリンクからお申し込みください。
受付期間 10月5日(火)午前9時30分から11月11日(木)閉館まで

※スクロールしてご確認ください→

日程 開催時間 会場 担当講師 内容
第1回
11月12日
19時00分〜20時30分 オンライン 初田 哲男 役に立たない研究の未来―理系研究者の立場から
 アインシュタインが一般相対性理論を発表して100年が過ぎ、人類はこの理論が予言するブラックホールや重力波の存在を観測できるようになりました。一方、一般相対性理論は、GPSで位置情報を正確に決める上でも不可欠の要素となっています。このように、科学者の「未知への好奇心」から生まれた基礎研究が、予期せぬ応用を産む例には枚挙にいとまがありません。本講演では、物理学における例をあげながら、一見「役に立たない」基礎研究を支えることの意義と重要性について皆さんと一緒に考えたいと思います。

講師

初田 哲男(はつだ てつお) 理化学研究所数理科学創造プログラムディレクター
 理化学研究所 数理創造プログラム(iTHEMS)プログラムディレクター。東京大学名誉教授。専門は理論物理学。1958年生まれ、大阪育ち。1986年、理学博士(京都大学)。ヨーロッパ共同原子核研究機構(CERN)、ワシントン大学、筑波大学、京都大学、東京大学などを経て2016年より現職。著書に『Quark-Gluon Plasma』(ケンブリッジ大学出版会、共著、2005)、監訳書に『「役に立たない」科学が役に立つ』(東京大学出版会、2020)など。

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