大人のための音読講座（ワークショップ付朗読会）三鷹ゆかりの作家・作品たち（３８）
太宰 治の作品「畜犬談」より その1

講座趣旨

◆みなさんで声に出して作品を味わいます…。

　これまでの読書は黙読が中心でした。声に出して読む、つまり音読すると、文章がより立体的になり、新たな世界を発見できます。読書の新しい方法として、声に出して味わう音読を体感してみませんか？ここではプロの朗読家のような正しいアクセント、明瞭な発声などは必要ありません。必要なのは、素直に物語を捉え、その気持ちをそのまま音にするということです。
台詞、ト書き、主人公が語り手となる独白体など、 感じたままに自然に声を出す音読の楽しさをお伝えします。

　講師による朗読と、参加者の皆さんで音読するワークショップ付の講座です。

　１月２月と、太宰治の「畜犬談」をとりあげます。「わたしは犬については自信がある」ではじまるこの作品。太宰は犬好きだったの？と思いきや、「いつの日か、必ず喰いつかれるであろうという自信である・・・」と続きます。昨今の犬猫ブームを太宰が知ったら、何と思うでしょうか？ところがこの作品、読み進んでいくと意外な展開が待ち受けています。犬を怖がるあまり、犬のご機嫌を取りすぎて・・・？展開を楽しみながら、太宰の心模様の変化なども声で表現していきましょう。